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十時七分過ぎ

 祖父から贈られた「うた時計」が壊れてしまいました。
 大切に使っていたのですけど。
 十時七分過ぎでとまってしまいました。

 デパートの時計売り場に持っていったら
 「ここでは直せません」とあっさり言われてしまって、
 仕方なく、カランとした気持ちを抱えてそこを後にしました。

 このまま動かなくなってしまったら、と思うと口惜しくて、
 知らず知らずに唇を噛み、
 眉間に皺を寄せながら歩いていたようです。
 「どしたの、そんな顔して。何かあった?」
 と、いつもお世話内になっている書店の老翁。
 ばったりと家の近くで顔を会わせて、
 はっとした私でした。

 聴けなくなったアマリリス。
  
 叩けば動き出すかも、とか思ったんですけど、
 改善するわけは絶対にないだろうから、
 そっと元の皮袋に戻しました。

 時を刻まなくなった銀の懐中時計。
 うたわなくなってしまった自鳴琴。

 やっぱり、もう、このままなのかな?

 時をとめた十時七分すぎは
 私にとって特別の時間だったのでしょうか。


 
 
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テーマ : ひとりごと。
ジャンル : 日記

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