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大伽藍の下で

 僕は僕の現在から逃げようとしている
 だが、しかし、
 既に、現在、は僕の手を離れてしまっていはしないか
 既に、僕の明日は、僕の、ではなくなっていはしないだろうか

 かつて、そういう時代があり
 今またその時代が訪れようとしている
 その時代は、無数の僕、に逃げることを許さなかった
 今度の僕は逃げ切れるだろうか
 
 僕は、逃げ切れるだろうか

 僕の言葉が言葉で無くなり
 呻きであり、唸りとなり
 全霊をかけた叫びは
 風の咆哮として吹いて末なく
 僕、と言う存在は
 一顧だにされることもない
 悲痛な震音を帯びた啜り泣きは
 勇壮で、出鱈目な、マーチの顫音に掻き消される

 僕、はない

 晶子は

 君、死にたもうことなかれ

 君、死にたもうことなかれ、と言った

 その、君、は
 僕のことであると
 僕のことにしても良いのだと
 そう思うことは許されるのか

 何かを望むことが許されなくなろうとする現在
 
 君、死にたもうことなかれ、と

 跪き見上げる虚空の奈落

 果て無き大伽藍は

 微弱な残響を大きく歪め

 見上げる者を不存在に帰す

 

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テーマ : ひとりごと。
ジャンル : 日記

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